先日、弊社代表のフローレンスが100名を超える経営者の前で所属団体における経験談を話させていただく機会があった。
該当する団体の新旧会員が見守る中、その団体での経験から、これまで何を得られたか・今後何を得たいか。
それらを自身の事業内容と絡めながら、経営者が疲れている夜のタイミングに10分ほど話す準備をしていたフローレンスは珍しく緊張していた。
一番の不安は「話す内容が飛ばないだろうか?」ということ。
これは、プレゼンテーションをしたことがある方なら経験があるだろう。
「飛んでしまった暁には頭が真っ白にならないだろうか?」という心配もあるかもしれない。
だが、基本的にプレゼンテーションをする際に重要なのは、プレゼンターとして自分がいかに上手く話すかではない。
正直、そんなことは二の次である。
プレゼンテーションで最も大切なのは、
・聴いてくれる相手への思いやり
・自分のコンテンツに対する絶対的自信と熱意
…の両立。
そして、聴き手が感情を持った人間であるという事実を常に心に留めておくことだ。
それは、日本語であれ英語であれ、誰に向けて話す際でも同じこと。
では、なぜ緊張するのか?
それは、自分が「見られる」「聞かれる」こと、すなわち自分のことしか考えていないからである。
『絶対的自信と熱意』を持っている自分のコンテンツを『聴いてくれる相手への思いやり』を持って伝えようと思うと、伝えることに集中する。
「見られる」「聞かれる」という受け身な姿勢ではなく、自分が姿を「見せて」話を「聞かせて」いる、積極的な姿勢に変換することで、さらに『伝える』ことに一生懸命になるのだ。
フローレンスも会場に入り、プレゼンター用に準備されたテーブルと椅子を見て「これを使わないまま立ってお話しさせていただきたい」とお願いしたところ、どうやら特別にピンマイクまで準備されたようだった。
「伝えよう」と準備に取り組むことで緊張はなくなり、結果としてどの話も飛ぶことなく、さらには準備していなかった引き出しまで開けて話を終わらせた。
プレゼン時の緊張は、矢印が自分に向いているから。
次に機会がある方は、そこに注意を向けてみてはいかがでしょうか。